2008年10月20日月曜日

33にして失恋。

でも、人生初、といっていいぐらい
昇華しきった想い。

やっとアウトプットできる心境になった。

企画者(彼)とデザイナー(私)として、仕事をすること、約三年。
見る映画だとか、食べ物の趣味だとか
何を大事にしてるかだとか、いやに話が合う。
仕事そっちのけで、週末に見た映画について
語りぬくこともしばしば。
こういう人が合う、というのに
うすうす気付き始めたのが、一緒に行った新春のアメリカ出張で。


一ヶ月前
一番密接に仕事をしている人として、伝えなければいけないことがあるんだけど。と
「会社を辞める」と、こっそり伝えた後に
「僕も、独白したいことがある」と、思いつめた顔で。

こんな場所(会社の会議室)で言いたくないんで
会場を移しましょう。と、まるで愛の告白前のような緊張感。

告白される前って、こういう高揚感だったか、と会社を出る前の化粧室。
いつもより、しっかりお化粧直しをして。

2人きりになった、駅のホームで
「準備はいいですか」とえらくもったいをつける。
99.9999%愛の告白ですよね…と
肩に力が入るけど、あくまで自然体で「いいよ」と応える。


「彼女がいるんですけど」



原爆級の破壊力。



その後の言葉に、さらに耳を疑う。
「その彼女と、プロファイルがほぼ一緒なんですよ」
「話してても、なんて似てるんだっていつも驚きで」
「そんな彼女に会ってもらいたい、というのが僕の夢で」
「今晩会ってもらっていいですか」

…というのを
うっすらとした笑顔で聞くのが精一杯で
新手の口説き方か?と
超楽観主義者の私の脳裏を一瞬かすったけれど。

彼女とやらと会って、またびっくり。
昨年会社を辞めた人で
二人は、在職中はまったく接点が無かったけれど
同じ大学出身者ということで、やめる挨拶にいった時に
意気投合、そのままお付き合いするに至ったそう。

あ、かなわない。

そんな瞬時の接点で
心が繋がった二人に
何百時間も仕事の話を重ねて
この程度の自分は、かなわない。

楽しげに話す二人を眺めつつ
ウイスキーをすすり、一人自棄酒。
恋を忘れる荒療治としては、最強のシチュエーション。

彼女のことを好きになったから
プロファイルが似ている私とも話が合ったわけで
彼女の存在がないと、私と彼はここまで
仲良くなれなかったかもしれない。

巡りあった人たちに、意味があるとするのであれば
皮肉な結果だけど
彼女は、私と彼を繋いでくれた。
彼は、私に「どういう人が合うか」という
気付きを与えてくれた。

それが、紛れも無い事実として
圧倒的な事実として、私の前に現れて
彼への想いは
見事なまでに
昇華。

霧のように立ち消えてしまった想いだけど
その中にうっすら残った希望は
次に「合う」人に出会うことがあれば
それに瞬時に気付くことができる私に成長できたこと。

一ヶ月経った今も相変わらず、仲良く仕事してます。
一緒に仕事をする相手としては、最大限の好意を
示してくれたと理解して、淡々と
退職までのカウントダウン。

あと40日。

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