2009年5月11日月曜日

1+1+1から1を引く

まるで8ヶ月前の自分をみているような。

橋本治「恋愛論」にて。
彼と自分(この場合は男)と彼女の三角関係。
彼と彼女の関係をはずっと以前から続いていて
彼の自分に対する好意も気づいている。
でも前者の方が強固であり、彼もそれを望んでいるんだろうけど
何だか中途半端に思わせぶりな態度。

でもそれは、単に私が「思いたがっているだけ」であり
現実の世界に目をむけると
「煮え切らない彼」しか残らない。
それは「私を選んでいない」という意味と同等。
私もその事実にあらがおうとせず
彼と彼女が幸せになるのなら、私は消えようと心に誓った。
(現に会社を辞めたしな:それだけじゃないけど)

「彼と彼女を幸福にするために自分が存在していたんだなあ」と気づき
彼と彼女が幸せになった今、自分の存在価値もなくなってしまった夜。

1+1+1から1を引く。ただそれだけのこと。

自分が存在する事に何の必要性もない。
自分に関する事で存在が必要とされているのは、仕事だけ。

その虚無感はたいそうなものだった。
橋本さんは死をも予感したそうだけど
私はそこまでナルシストじゃなかった。

淡々と時間を過ごし
淡々と彼との仕事をこなした。

よく乗り切ったな、と今は思う。

たまに気まぐれのようにくる彼からのメールは
何を意味してるのか。

そこに意味を求めるのも
ばかばかしいことかもしれない。
未だに「煮え切らない」んだろう。

今日も淡々と仕事をこなすのみ。
仕事からは、必要とされている。
そう思わないと、やってられない。

私は誰かを心から求めていないから
誰からも求められないのだろうかしら。

ほんとは、求めてるんだけどな。
そんな他力本願な人間に、誰も魅力を感じないだろう。

明日からも、淡々と仕事するのみ。


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