2009年1月4日日曜日

ディーターラムスの時代-機能主義デザイン再考

大阪天保山のサントリーミュージアムで行われている展覧会へ行ってきました。

ディーターラムスは最近雑誌などでも取り上げられてることが多くなってきました。
BRAUNのインハウスデザイナーだった大御所デザイナーです。
いちインハウスデザイナーがここまで有名になってしまう、というのは
稀なことだと思うのですが
館内で流されていたDVDによると
インテリアデザイナーとして入社した彼が、初めてプロダクトデザインに関わった製品、
通称「白雪姫の棺」というハイファイセットを売り出す際に
ディーターラムスの名前も売り出してしまおう、という作戦だったそうです。
もちろん彼一人の仕事ではないにも関わらず、そういう方法を取った、というのは
先輩方の大きな懐&ラムスの人間力、といったものがあるのでしょう。





めきめきと頭角をあらわし、BRAUN製品の世界観を構築していきます。
今のブラウン製品は、欧州系メーカーらしく
流線型のくどいデザインになってますが、ビンテージブラウン(そういう言い方をするそうです)は
主張はしないけれど、一本筋が通った佇まいに好感が持てます。
素材の合わせ方が、いわゆる「家電的」ではなく
インテリアデザイナーという経歴を持っているラムスならではのセンスだったのでしょう。
絶妙なミントグリーンとか、色の感覚も素敵です。

私自身もやったことがあるカテゴリーをデザインされたりしているのですが
こんな仕様を技術に要求したら、殴り合いやな…という
仕上げも散見。

BRAUN全体から醸し出される知性、のようなものには
とても惹かれるので、もっと勉強したいと思います。
展覧会図録も購入。装丁&紙の質が素敵。
目覚まし時計も衝動買い。
幅広いプロダクトを作っているにもかかわらず、「ブラウンらしさ」の一貫性が
素晴らしい。

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